2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『昭和史七つの謎』保坂正康著 講談社文庫

昭和史七つの謎保阪 正康〔著〕膨大な調査量と豊かな洞察力に基づき、書名どおり昭和史の7つの謎を解き明かしていく。ここではそのうち、「第5話 なぜ陸軍の軍人だけが、東京裁判で絞首刑になったか?」を取り上げたい。要約を試みる。東京裁判は復讐であ…

『詭弁論理学』野崎昭弘著 中公新書

詭弁論理学野崎 昭弘著本書では数多くの詭弁が紹介されているが、そのうち「媒概念曖昧の虚偽」という詭弁は、お馴染みの「AはBである。BはCである。ゆえにAはCである。」という三段論法の使いつつ、Bを二通りの意味で使われる言葉を当て、おかしな結…

『瀬島龍三 参謀の昭和史』保坂正康著 文春文庫

瀬島竜三保阪 正康著瀬島龍三氏は、大本営参謀、シベリア抑留生活を経て、伊藤忠の会長まで昇りつめ、その後第2臨調の委員を務めた。本書には、各立場・場面ごとのエピソード、及び諸資料証言を駆使しての新事実(あるいは著者の推理)が数多く描かれている…

『真珠湾の日』半藤一利著 文春文庫

〈真珠湾〉の日半藤 一利著真珠湾攻撃に至る、日米両国の軍・政府内部や民間人たちの約2週間にわたる動向を、丹念に綴ったドキュメンタリーである。 対英米戦争は、国民が軍に抑圧された状態で起こされたという立場をとらない。国民の多くは、開戦のニュー…