AIに関する本3冊
- 作者: 小林雅一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: 新書
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- 作者: エリック・ブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson),アンドリュー・マカフィー(Andrew McAfee),村井章子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2015/07/29
- メディア: 単行本
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- 作者: ジェイムズ・バラット,水谷淳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/06/19
- メディア: 単行本
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「AIの衝撃」は、入門書としてちょうどよい。機械学習がどういうものかとか、画像認識で確率論がどう活かされているか等が分かる。
「ザ・セカンド・マシン・エイジ」は、チェスがコンピューター単独よりも、人間+コンピューターのコンビのほうが強いエピソードをあげる等して、人間はAIと共存できるし、チームを組んだ時により大きな力を発揮できるとする。これからの世の中を生き抜くための処方箋はベタなもので、教育改革・インフラ整備・負の所得税等を提唱する。さらに、本書に書かれていることは、今後の進歩によっては成り立たないと書かれ、良心的と思った。とても読みやすい本である。
「人工知能 人類最悪にして最後の発明」は、AIが人間の知能を超え、自己進化を続けて、人間を滅ぼすと説く。語られるエピソードが断片的で、全体として何を言いたいのか分かりづらい。読んでいて最もストレスフルなのは、「人間の知能を超える」といのがどういう状態・ロジックなのかが語られていないことである。この点は、訳者あとがきにあるように、「人間を上回る存在のことを、人間が正しく理解できるはずはない」からなのかもしれない。
いずれにせよ、この分野の進歩は激しく、人間活動のあらゆる分野に甚大な影響を与えることは間違いなく、フォローし続けることが必要だ。