「インカとスペイン 帝国の交錯」網野徹哉

インカとスペイン 帝国の交錯 (興亡の世界史)

インカとスペイン 帝国の交錯 (興亡の世界史)

インカも周囲を侵略した帝国であり、周囲の恨みを買い、拡大・成長の限界にぶち当たっていた時に、スペインの侵略を受けた。そのスペインも、中南米からフィリピンまで領有し、成長の限界にぶち当たっていった。スペインは、レコンキスタの過程で、イスラム教徒・ユダヤ教徒を排除し、中南米支配の過程でも、ユダヤ人を排除していった。色々なことがパラレルで起きたことを描く。
トゥパク・アマルの反乱時、先住民・クリオーリョが連携する可能性もあった中、クリオーリョを排除する流れになってしまい、敗北に至るのは、何とも物悲しい。
まさにグローバルヒストリーと言える一冊。